心理学コラム

子供や部下のやる気が出ない【スイッチを引き出す方法】

みなさん、こんばんは。
旅する臨床心理士ゆうちょ(@yuucho_obake)です!

子供や部下など、誰かにやる気を出してもらうのはなかなか難しいと思います。
自分のやる気を出すのも大変なのに、他人のやる気までコントロールするなんて大変そうな気がすると思います。

本日は、他人のやる気を引き出すための心理学的な方法を紹介したいと思います。気になる方は是非チェックしてみてください。

子供や部下など、他人のやる気を引き出す方法

子供や部下のやる気を育てたいとき、まずはどんな風にやる気を出して欲しいか考えます。

短期的にやる気を出して欲しいのか?

長期的にやる気を出して欲しいのか?

今後は続けけなくても大丈夫だけど、今回だけやる気を出して欲しいものなのか?(車の免許とか?ここぞという試験とか?)

それとも長く、継続して欲しい、継続したやる気を見せて欲しいものなのか?(心理士としての勉強継続とか?)

短期的なやる気なのか、長期的なやる気なのかによって、方法が変わります

短期的なやる気をアップさせる:外発的モチベーションとは

まずは、短期的なやる気の方から紹介します。

短期的なやる気は外発的モチベーションによって引き出されます

外発的モチベーションとは:良いことをしたら報酬、悪いことをしたら罰という、アメとムチ。やる気を出す理由が自分の外にある場合のモチベーションです。

外発的モチベーション:やる気を出す理由となる報酬の与え方

犬にお手を覚えさせるのと同じような原理です。

これは「事前に予告」し、良いことをしたら「すぐに」報酬を与えることがポイントです。予告したら必ず実行します。例外はなしです。

「車の免許取れたらお寿司おごるね」と事前に予告して、実際に合格したら早めにお寿司をおごります。これが半年後だったり、「やっぱり蕎麦で」とかはなしです。

外発的モチベーション:報酬がやる気を奪うとき

外発的モチベーションは、本人にやる気がない場合に有効です。

もし、もともと海外に興味があり、本人がやる気いっぱいで英語の勉強に取り組んでいたとき、報酬(お小遣いとか)を与えると、逆にやる気が続かなくなってしまいます。

このような現象を、アンダーマイニング効果と言います。

自分の興味や充実感で行動を起こしていたのに、報酬という外発的なものに目的が変わり、やる気が低下する仕組みです。

これはお金だけじゃなく、「すごい!」「偉いねー」のような褒め言葉や注目でも同じような効果を持ちます。

本人がもともとやる気を出しているときは、静かに暖かく見守るのが良いかもしれません。

やる気を出すための外発的モチベーションの罰について

怒られたくないから「やる」、お小遣いが無しになったら嫌だから「勉強する」という罰によるやる気は効果ないの?という疑問もあるかもしれません。

罰によるやる気アップにはストレスが伴います。

罰だけだと「ダメ」という情報しか伝わらないので、アフターフォローが必要(何がダメだったのか、どうしたら良いのかなど)です。

そして、罰を連発すると無気力になるという有名な実験もあります。行動を何も起こさない人になってしまうのなら、長期的に見て罰によるやる気は避けた方が良いかもしれません。

長期的なやる気をアップさせる:内発的モチベーション

続きまして、長期的なやる気をアップさせる方法について紹介します。

人は報酬だけでやる気がアップするわけではないです。

わたしたちは、精神的な充実や、自分の内側にある満足感をモチベーションに生きています。

先ほどの本人の興味で英語を勉強しているというのも内発的モチベーションになります。

心理学者アトキンソンによると、内発的モチベーションは「期待」×「価値」と考えたそうです。

「期待」は自分ができそうか、実現可能かというもので、「価値」は魅力があるのかというものです。

内発的モチベーション:「期待」自己効力感をアップさせる

「期待」自分ができそうか?というのは、「自己効力感」という概念に含まれます。

自己効力感とは、「自分ができそうか?」「やればできる」という自分に対する自信のようなものです。

自己効力感の中でも、「自分ができそうか?」という未来に対する自信を効力期待といい、「やればでいる」という過去の積み重ねによる自信を結果期待といいます。

それでは、具体的にどうやって自己効力感をアップさせるか紹介します。

大きい目標と小さい目標を設定する

大きい目標は、本人が設定しても会社や学校やチームなどが掲げる目標でも大丈夫です。
そして、大きい目標に繋がるような小さい目標は本人に決めてもらいます

小さい目標はかなり細かく設定するのがポイントです。

大きい目標だけ与えても、何をしていいのか漠然としている場合はやる気が下がります。

小さい目標は自分で設定することでやる気がアップします。自分が関係しているものほど責任も生まれ、やる気は上がる仕組みです。

小さい目標は、今日の目標、1週間の目標、1ヶ月の目標、今年度の目標というようにある期間ごとに刻んで設定する。なるべく細かい方がいい。

スポーツ選手へのメントレをしていたときも取り入れてた。
メントレはやる気を引き出す意味もある。

 

成功確率が高いものから実施する

試験なら得意な問題から解く。簡単な案件から手をつける。成功しそうな営業から実施させる。

成功体験を重ねた上で難しい案件に取り掛かる。のがポイントです。

結果と過程を考える

こうなったらいいなという結果だけではなく、こうありたいなという過程も考えます

例えば、公認心理師の試験に合格したいなという結果と、公認心理師の試験勉強を通してスキルアップしたいなという過程、両方を設定します。

そうすると試験に落ちても、過程の方のスキルアップは(多少は)実現できているから自己効力感は下がり切らないです。次への意欲、仕事への意欲も続きます

観察学習

昔の日本は職人の技を見て盗め的な感じだったと思います。

周りの人が何かに取り組み、成功している様子を見ることでも自己効力感はアップします。あまりにかけ離れた偉大な人ではなく、なるべく自分に近しい人の方がいいです。

例えば、有名な登山家がエベレストに登頂しても「へー、すごい」と自分が出来る気はしないけど、自分の友人がエベレストに登頂したと聞くと、「あれ、もしかしたら自分でも出来るんじゃん」と自己効力感がアップします。

結論から伝える

何か仕事の指示ややり方を伝える時、結論から伝えることです。

例えば、「今からストレスチェックのやり方を伝えます」とか、「〜の案件で断られた件なんだけど」とか、結論から伝える、終着点を先に示すこと

話をする方は、自分では何の話題か分かっているからあえて言葉にしない場合もあると思います。

そうすると、話を聞く方は、何をするのか、完成形が見えないまま、部分部分だけ取り組んだり、結論の見えない話を聞くことになります。

人は結論が見えない話を集中して最後まで聞くことは苦手です。

先に結論を示すことで関心を持ったり、「自分にも関係がある」「自分にもやれそうだ、やりたい」とモチベーションを持って話を聞くことができます。

内発的モチベーション:「価値」をアップさせる

価値があるもの、それは自分の興味や関心があるものです。

少しのずれや、違和感、「あれ?」と疑問に思うものは関心を引きやすいです。

また、ユーモアを持って取り組むことで興味や関心を持ちやすくなります。

やってみよう!のスタンスで、ダメだったら、「あーほかの方法を考えよう」と探求するような姿勢に持っていけたら良いと思います。

そして、自分自身が主人公で、自分のストーリーであると感じさせること。

自分次第なんだ、自分で決められるんだと思えることが大切です。

そのためには、関与度を高くすることがポイントです。

例えば、会議に参加してもらったり、アイディアや意見を求めたり、選択肢を出してもらったり、決めてもらったりと、意思決定の場に参加してもらうことが大切です。

なかなか難しいですが、いろいろと試してみるのも良いと思います。うまくやる気を引き出せると幸いです。

それでは、また明日ー!

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