こんばんは、旅する心理士ゆうちょ(@yuucho_obake)です!
気になるひとがいるのか、いないのか、今回は自分自身の心のケアについてお話したいと思います。
職業を聞かれて、「臨床心理士」と答えると、
だいたい、この辺りのことを言われます。
相手と同じ気持ちになる共感と、共感的に話を聞き理解することは違います。
自分のことではないからこそ、客観的な立場でアドバイスしたり、共感的に受け止めることができると思います。
クライアント中心療法というカウンセリング技法の基礎となるロジャース自身、共感することと共感的に理解することを明確に分けています。ロジャースによると、共感的理解とは、クライエントの立場になり、その心の世界をあたかも自分自身のことであるかのように感じ、それをフィードバックしていく姿勢です。あたかも〜ってところがポイントです。
相手と同じ気持ちになり、相手と一体化しては、自分も巻き込まれ、一緒に混乱してしまいます。
やり方とかコツとか、この辺のレクチャーは学校ではなかったと思います。ここらへんが大切なのだろうに。これがうまく出来ない人は、影響を受けて自分自身の体調を崩しやすいのかなと思います。
あと、臨床心理士は人の心を読む仕事ではないです。多分、メンタリストたちの影響かな。
完全に話が脱線しました・・・
私たち臨床心理士も生きていてストレス溜まることはたくさんあります。
特にわたしはストレス溜めやすい方です。
ストレス蓄積傾向やストレス対処法の不足も心のバランスを崩すリスクをあげます。
今回は、私が実践していることを紹介しますので、何かの参考になれば幸いです。
なんだ、こんなことかーと思うかもしれないけど、これらを意識的に取り組むことで予防になると思います。
話すこと

嫌なことがあった時、緊張した時、何かあったらなるべくすぐに言語化します。
言葉に出せない状況なら、ケータイのメモとか、TwitterとかSNSで呟いて、あまり残しておきたくない内容なら、すぐに消します。
自分の中に残したまま、ぐるぐると考えることで嫌な気持ちや考えはどんどん大きくなります。
なるべく早く外に出してしまいましょう。
タイムアウト
すぐにその場を離れる。
嫌なことがあった時、辛いことがあった時、とりあえずその場を離れます。
場面を切り替えることで、気分も自然と切り替わる。
これは気持ちを切り替えが苦手な人にオススメです。
行き場所はトイレでも、倉庫でもどこでも良いです。
できれば、事前に、落ち着くなーというスポットを作っておくといいと思います。
わたしはトイレか、書庫です。
何かあったら自席を離れてどちらかに行きます。
世界をたくさん持つ
これは趣味や友人関係など、世界をたくさん持つこと。
例えば、自分の世界が「職場」しかない場合、職場で何かうまくいかなくなると、自分の世界全部がもうダメになってしまったと感じ、絶望感が強くなります。
しかし、「家族」「学生時代の友人」「地元の友人」「バンド仲間」「旅行仲間」など、様々な世界を持っていると、そのうちの1つがうまくいかなくても、自分の居場所はまだまだたくさんあります。なので、絶望感は感じづらくなります。
仕事で失敗したり、人間関係がうまくいかなくなることは、ほとんどの人が経験すること。
自分へのインパクトを減らすために、世界をたくさん作リ、ストレス対処しましょう。
役割意識
人は生きていく上で、様々な役割を担っています。家庭では、母親であり、妻であっても、職場では中間管理職などなど、同じ人間ですが、役割によって期待される振る舞い方など異なる場合が多いです。
そのあたりの役割をしっかり意識するために、例えば職場ではカウンセラーとしての自分のスイッチを入れる。それをなんとなーくではなく、意識的にやり、あえて切り替えること。スイッチの入れ方はなんでもいいです。
例えば、
・制服を着る
・手のひらの中心をスイッチに見立てて押す
・「スイッチ入れます」と言う
村上春樹の海辺のカフカで「僕」が毎朝、時計の針をカチリとやっていたと思うんですけど(うるおぼえ)、あれはタフな「僕」としてのスイッチなんだろうなーと昔思いました。
そうすることで、職場で受けたストレスを家庭に持ち帰りづらくなる。
場面ごとに気持ちを切り替えやすくなります。
自分のための時間
自分のためだけの時間を作ること。
人と会う気がしなくて、気づいたら週末をぼんやり過ごしていた・・・というネガティブなものではなく、疲れているから今週末はあえてゆったりした時間を過ごそうと、自分の対処法として、自分のための時間を作る。
・お気に入りの場所に行く
・あえてベッドでダラダラする
・甘いものを3つ食べる日
など、自分が喜ぶような自分の甘やかし方を考えてみましょう。
わたしの場合は、この季節だとアイスフリーの日(アイスをいくつでも食べていい)、買い物の日かな。
自分を知ること
自分のこと、意外と知らなかったりします。
わたしもこの歳で、知らない自分を発見して驚くこともあります。
自分の大まかな性格傾向を知り、考え方の癖を知り、現在の状態を把握すること。
自分を知ることは、最大のストレス対処です。
自分がどんな場面やどんな物、どんな人が苦手か知ることで、ストレス場面をあらかじめ予測し、対策を練ることができます。また、ストレスかかったときのサインを知ることで、サインが出たら早めに休むなど、重症化を防ぐこともできます。
自分で自分がよく分からないという方は、友人や家族に聞いてみたり、心理検査、カウンセリングを利用するって手もあると思います。客観的な方法でないと気づけない自分の側面ってのも意外とたくさんあります。
知識
知識は自分の防御力をあげます。
得体がしれないものは怖い。うつ怖い、過呼吸怖いとか、よくわからないものは怖いし、不安を大きくします。しかし、実際のうつはどんなものなのか、「うつは有病率6.5%の身近な病気」「ほとんどの人がよくなる」「過呼吸で死ぬことない」など、知識を得ることで不安は小さくなることが多いです。
何か心配や不安があるなら、それはどんなものか、どんな対処法があるのか、知識を得ることで自分の防御力をあげていくことができます。
ソーシャルサポート
これは書かないと誰かに怒られそうだから書いておきます。
ソーシャルサポートとは「社会的関係の中でやりとりされる支援のこと」をいいます。
家族や友人、恋人など自分にとって身近な人間関係で、誰かの言葉が励みになったり、ただ側にいてくれるだけで楽になることもあります。頻繁に会ったり、連絡を取らなくても、いざとなったらあの人に相談しようかな・・・と思えるだけでも、ストレスを下げる効果があります。
これは対人関係だけではなく、例えば医療機関だったり、職場でのサポートシステム、地域の相談窓口など、自分の助けになりそうなものはなんでもいいと思います。
自分が何かに困った時に、ここは頼りになりそう、だれに相談できそうなど、日頃から自分の持っているソーシャルサポートを意識しておくのも良いと思います。
書き始めたらこんなに長くなってしまった。
そして、ガチめのやつです。
よく分からないとか、何かあればお問い合わせください。