モロッコ

イスラム教徒の国モロッコを旅して感じたこと【多文化理解】

こんばんは、旅する心理士ゆうちょ(@yuucho_obake)です。

わたしは今年の9月にモロッコ旅行に行ってきました。

イスラム文化圏への旅ははじめてで、豚肉のこととか、1日に何回もお祈りすることとか簡単な知識しかなく、イスラム教について考える機会はありませんでした。

思い返せば、今まで仏教国ばかり旅してました。日本近辺には仏教国が多いのもありますが、理解しやすい、旅しやすいという感覚があったのかもしれない。日本で生活している分には、ほとんど接することのないイスラムの人々。

今回モロッコを旅する中で、起きたこと、出会った人々、少し考えることがあったのでここに記しておこうかなと思います。

モロッコでツアーに参加したときのこと

モロッコの街、フェズ発マラケシュ行の2泊3日砂漠ツアーに参加した際のエピソードです。

現地旅行会社主催の、ドライバーに私たちだけのプライベートツアーに参加しました。値段は300ユーロ。4万円しない金額です。日本のツアーと比較したり、モロッコの物価を考えても比較的リーズナブルなツアーかなと思います。

1日目、出発早々。ドライバーがお茶しようというので、カフェへ。ゆったりおしゃべりしたあと、会計をしようとすると、もうすでに支払い済み。トイレ行っている間に会計済ませるベタなやつ。どうも変な感覚です。お金は受け取ってもらえません。

2日目、砂漠でトラブルがありました。わたしたちのドライバーはホテル待機。砂漠ではもちろん電波は通じません。連絡取れずに困っていると、別のツアーガイドが砂漠の中までジープみたいな車を呼び寄せ、わたしたちのドライバーがいるホテルまで車で連れて行ってくれた。その後、わたしたちのドライバーの運転で病院まで行ったのですが、なぜか別のツアーガイドと見知らぬ男性も同行。夜間なのに現地の医者が病院を開けてくれて診察し、注射などの処置と処方箋の発行。砂漠には戻れなかったので、ホテルの手配。至れり尽くせりです。当日は余裕なく、翌日ドライバーに尋ねると、診察料は医者のプライベートだったので無料。別のツアーガイドが医者にチップを20DH?200DH?支払ったから君たちの支払いはなし。ホテル代も、ホテル側が無償で提供してくれたのか、ドライバーが払ってくれたのか謎だけど、支払いはいらない。処方箋のお薬代もいつの間にか支払ってて、値段も教えてくれない。きわめつけは、ツアー会社社長から「不便な思いをしてごめんなさい」とお詫びのランチ代支給。

もう、してもらったことが多すぎて訳がわからないです。自分たちのツアー会社の社長やドライバーならまだ分かりますが、別のツアー会社のガイドさんは私たちに良くしても何もメリットはありません。

チップを渡すチャンスさえなく、颯爽と砂漠に消えていきました。どこのツアー会社かも分からない。みなさん、細くて背が高い人でした・・・

イスラム教とは

先ほどのエピソードの後、イスラム教について調べてみた。まだ簡単な知識しかないですが、まとめて見ます。

イスラム教徒には、絶対にしないといけない5つの戒律(五行)があります。

1. 信仰告白

2. 礼拝

3. 断食

4. 喜捨

5. 巡礼

だいたい読んでのとおりなのですが、問題は4番です。

喜捨とは、ザカートと呼ばれるもの。こればっかりはおそらく大抵の日本人には馴染みがない言葉です。もちろん私にも。

「定めの喜捨(ザカート)」についてであるが、これは財産のなかから一定の割合(金銀は二・五%など)で徴収され、困窮者や旅行者に支給される。ただし、一定以上の財を持つ者のみが支払う義務を持つ

(聖典「クルアーン」の思想 大川玲子」)

喜捨(ザカート)とは、一定のお金持ちが徴収されるもので、支給対象は貧しい人や旅行者とのこと。

どういった形で支給されるのかは、まだ調べていませんが、根底のこの考え方があるのは確かなこと。ドライバーは物乞いにも小銭を渡していました。喜捨は、貧しい人とか相手のために何かをしてあげるのではなく、常にアッラーのためにある。

喜捨はイスラム教徒の義務であり、アッラー(イスラムの神さま)に対する崇拝行為この考えが普及?般化?して、貧しい人や旅行者にお金を渡す?助ける?ことも、アッラーに対する崇拝行為になるのでは?と思いました。それだけでなく、何かの際にふとお金を握らす行為も度々目撃しました。チップって言った方が聞こえは良いですね笑。

そういえば、イスラム教ではお金を稼ぐことは悪いことではなく、お金をたくさん稼いでザカートすることで神への崇拝行為へとなるので良しとされていると聞きました。なのでみなさん商売熱心になる。でも、その商売はアッラーのためなので、商売より礼拝の時間を優先する。モロッコでも礼拝の時間は店をたたんでいる(ほうきで塞いだり鍵かけたり)ところが多かった。金儲けしたくて商売熱心なら夕方のお客さんが多い時間に店たたんで礼拝に行かないと思う。

最後に私たちがとった行動

ツアー終了時にドライバーに「チップとして」、600DH渡しました。チップで7000円超えなんて、日本人からしたらびっくりする感覚だと思いますが、ツアーガイドへのチップ相場が1日目100DH程らしく、そこにこれだけの「ご迷惑かけた代」と思って600DH渡しました。

これが少ないのか、多いのか、私には分からないです。

そして、考えたこと

わたしたちは「相手に迷惑かけた代」として、チップを渡しましたが、この考え方自体が日本人の考え方なのかも。もし彼らも相手のためだけを純粋に考えていたなら、最後のチップは受け取らないのかもしれない。

イスラム教のコンテクストにそって考えると、人のためにに何かをするのではなく、神のために人に何かをするという考え方での行為かもしれない。だから相手の行為と自分の行為は結びついてなくて、独立しているのではと思いました。

彼らはアッラーのために、旅行者に良くする。ツーリストは、良くしてもらったお礼に彼らにチップを払うという、矢印が少しずれた行為で成り立っている。そして、彼らは旅行者もアッラーのためにお金(チップ)を払っていると無意識に思ってるかもしれないし、旅行者は自分たちのために良くしてくれると思ってるかもしれない。行為の矢印がずれてるのは、良いとして、気持ちや考えの矢印がズレてるところは意識しておいた方が、何かあったときに、キズついたり怒りを感じたりするかもしれない。

文化が違うと、こんなところに違いが出るのかなーとたいへん興味深く貴重な体験でした。こうゆうの体験は、実際に旅に出ないと分からないし、考えない、旅の大切なことなんだろうと思う。私がごちゃごちゃ考えすぎなのかもしれないけど。

自分がイスラム圏を旅するからといって、イスラム教徒と同じ考え方になる必要はない。でも、相手がどんな考え方を持って、どんな行動や発言をしているのか、その文化や宗教を理解するのは大切なことだと思いました。

今日は考えたことを忘れないように、ダラダラ書いてしまった。
読んでくださった方、ありがとうございました。