心理学コラム

災害ボランティア活動に参加する際のストレス反応と解消法について

こんばんは、旅する心理士ゆうちょ(@yuucho_obake)です。

今年は日本各地で様々な災害が発生しています。災害に遭われた方々、心よりお見舞い申し上げます。そして、現地に行きボランティア活動に従事する予定の方もいらっしゃると思います。

今回は、災害ボランティアの方々のメンタルヘルスを紹介させていただきます。

震災や台風など自然災害時の救助活動に参加するボランティアの方は、おそらく普段の生活とは大きくかけ離れた環境で、普段とは違ったストレスがかかると思います。

事前に災害時のボランティア活動でどのようなストレス反応が起こるか把握し、知識として蓄え、ストレス対処法を準備しておくことが大きな予防となります。

発生しやすいストレス反応

再体験

災害ボランティア時の体験などを、ありありと思い出すこと。過去のこととして思い出すのではなく、今まさに起きているかのように再体験します。これをフラッシュバックと呼びます。再体験は、日中だけではなく、悪夢として睡眠中に起きることもあります。

回避

フラッシュバックは何かをきっかけとして起こります。例えば、災害のニュース、ボランティアした土地で良く聞いていた音楽、良く食べていたものの匂い。なんでもトリガーになります。トリガーになりそうなものを避ける行為を回避と言います。例えば、テレビをつけるのをやめてしまったり、外出しなくなったり、人と連絡を取るのをやめてしまったりします。

過覚醒

ストレス状態では、神経が高ぶり、交感神経が優位になります。この状態が続くのが過覚醒です。なかなか眠れなかったり、イライラしやすくなります。

否定的な考え

活動を通してできなかったことや些細なミスについて、必要以上に自分を責めたり、後悔しやすくなります。

これらの反応自体は、普段とは違う特殊なストレスを経験した中で起こる、正常な反応です。メンタルの強さや弱さではなく、人間の本能的な生態として誰にでも起こりうる反応です。そして、人間には強いストレスから立ち上がるレジリエンスという復活力があります。大抵の場合は、反応が出たとしても一時的で、時間の経過とともに和らいで行きます。

しかし、ストレスが強すぎた場合、ボランティア活動に従事してから1ヶ月以上継続し、症状が軽減しない場合は、心的外傷後ストレス障害PTSDと診断される場合があります。また、活動中は緊張して気が張っている状態なので、活動が終わって半年ほど経ってから反応が出る場合もあります。

なかなか症状が消失しない、後から遅れてやってきた場合は、自己判断で対処せず専門機関にかかった方が良いと思います。

では、ストレス反応を防止するためにどのようなことができるのでしょうか?

ストレス反応の予防法

活動の限界を知ること

人間には限界があります。ひとりでできる活動量にも限界があります。上は目指せばキリがないです。ボランティア活動の経験や体力、知識など個人差があります。他の人とは比べず、自分のんかあの限界を把握して置くことで、必要以上の無力感に苛まれることを防ぐことができます。

適切な距離を置く

被災者の気持ちに寄り添うことは大切です。過度に感情移入をしてしまうと、自分の気持ちのコントロールを失い、心身の不調を起こすリスクがあがります。

しっかりと休息を取る

日本人は休憩を取るのが苦手な場合が多いです。休憩を取ったら悪いような気持ちになり、一生懸命活動するあまり、1日の活動が終わった後に、疲れがドットくる場合が多いです。

こまめに休憩を取り、ストレッチや腹式呼吸などのリラクゼーションを実施することが効果的です。活動環境により難しい場合も多いと思いますが、なるべく活動に従事している場所とは離れた場所、被災者とは別のボランティア専用の休憩所があると良いと思います。

早めのSOSを

万が一、体調不良になった場合は、周囲にSOSを求めるのも大切な能力です。そして、ボランティア仲間同士で声を掛け合い、お互いの不調に気づくことも大切です。

何かありましたら、早めにSOSを出し、早めに対応しましょう。
早めの対応で重症化を防ぐことができます。

 

もしも、みなさまの参考になれば幸いです。それでは失礼します。